マイクロコムを使った超低位相雑音THz波発生

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報告者

 ポストLEDフォトニクス研究所 准教授 久世直也

研究タイトル

 
 マイクロコムを使った超低位相雑音THz波発生
 
 
研究経緯等
 
【研究グループ】

   ポストLEDフォトニクス研究所 次世代光研究部門 久世研究室

【経緯】
   研究グループはマイクロコムと呼ばれるレーザーに関する研究を行っています。マイクロコムは光周波数コムと呼ばれるレーザー光源の1種で、等間隔で離散的な光キャリアの集合です。本研究はマイクロコムの研究の1つとして取り組んだ研究であり、THz周波数帯を通信キャリアとして使用する6G通信時代のキャリア発生手法としてマイクロコムが有力な候補の1つとなることを示したものです。

【学術誌等への掲載状況】
  1. Naoya Kuse*, Kenji Nishimoto, Yu Tokizane, Shota Okada, Gabriele Navickaite, Michael Geiselmann, Kaoru Minoshima, and Takeshi Yasui, "Low phase noise THz generation from a fiber-referenced Kerr microresonator soliton comb," Communication Physics, 5:312, 1 - 8 (2022). 
  2. Naoya Kuse* and Kaoru Minoshima, "Amplification and phase noise transfer of a Kerr microresonator soliton comb for low phase noise THz generation with a high signal-to-noise ratio," Optics Express, 30(11), 318 - 325 (2022).
  3. Kenji Nishimoto, Kaoru Minoshima, Takeshi Yasui and Naoya Kuse*, "Thermal control of a Kerr microresonator soliton comb via an optical sideband," Optics Letters, 47(2), 281 - 284 (2022).

研究概要

 次世代通信である6G通信ではキャリア周波数としてTHz (> 300 GHz)が使用されます。マイクロ波からエレクトロニクスによって周波数逓倍でTHzを発生する手法では位相雑音や信号雑音比などに問題が生じます。そこで、光(フォトニクス)を使ってそれらの問題を解決する研究が進められています。その手法の1つとしてマイクロコムを使う手法があります。本研究ではマイクロコムの熱雑音の制御する方法や、長尺ファイバーに安定化する手法を開発することで、マイクロコムから発生するTHzの低位相雑音化を実現しました。

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図1. マイクロコムを使ったTHz発生の概要図

 

今後の展望(研究者からのコメント)

 本研究ではマイクロコムを使ったTHz発生でしたが、マイクロコムの応用先はまだまだ探求の余地があります。その1つとして、最近は光コンピューティングの研究に興味を持って、取り組んでいます。今後もマイクロコムを研究の中心に据え、マイクロコムの可能性をどんどん広げていきたいと考えています。

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お問い合わせ先

研究?産学連携部研究?産学企画課

電話番号:088-615-2318

メールアドレス:kskenkik@tokushima-u.ac.jp

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