4月9日から行われた大塚講堂改修予定地内の発掘調査で、弥生時代前期の用水施設等が発見されました。
蔵本キャンパスの庄?蔵本遺跡は、徳島県で最大の弥生時代前期の初期農耕集落跡です。今回発見された遺構は、昨年度に行われた藤井節郞医科学センター建設に伴う発掘調査で発見された水田跡の50mほど北西に位置しています。今回発見された遺構は、用水路と見られる幅1.5mの溝と、同じく幅1.5mの畝らしきもので、昨年度発見の水田跡よりも10~20cm高い場所で発見されたことから、水田に水を配水するための施設と考えられます。
今回の発見から、朝鮮半島から伝わったとされる稲作が、初期の頃から農業として計画的に行われていたことが推測できます。また、以前に発見された集落や墓の遺構と合わせると、当時の人々の生活がどのようであったかを知る手がかりとなります。今回発見された遺構は、大塚講堂の工事に伴い、埋め戻されますが、埋蔵文化財調査室で土壌の解析等は今後も継続され、出土した土器等は保存されることとなっています。
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(遺構よりは新しい時期のものと考えられます) |
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