【生産システム論 対象:創成科学研究科理工学専攻 博士前期課程】
理工学部 講師 石川 真志(いしかわ まさし)
『生産システム論』は「作業にかかるベストな時間とは?」を学ぶ授業です。授業を修了するとムリ、ムダ、ムラを省き、作業に必要な時間の計算方法も身につくという、社会人も垂涎の内容です。
この授業は創成科学研究科理工学専攻博士前期課程を対象としたもので、以前は受講者も10人程度だったそう。そのため機械の製作など専門的な話をしていましたが、最近では大学院へ進学することを決めた4年生の受講者も多く、現在は約80名の大所帯に。
受講者それぞれが異なる研究テーマに取り組んでいることを踏まえ、「せっかく授業を受けに来ているのだから、誰にでも役立つものを???」と、〝業務の効率化〞について考える授業へと変化していったといいます。
「授業のために私自身も改めて勉強して、その課程で『あっ、そうだ!そういう考え方もできるんだ』、『これは便利』と感じることが多く、その思いをストレートに伝え、感動を共有することで興味を持ってもらえればと思っています。普段の作業を見直すきっかけにもなりますし、誰もが必要とする内容なのではないかと思います」。
冒頭、前回の振り返りとして『シャベルすくいの実験』(軽いものは大きなシャベル、重いものは小さいシャベルを使うと、同じシャベルで作業したときより生産量が 4倍になるというもの)にちなみ、「自身がやっていることで作業効率が悪いと感じることを挙げ、作業をどのように改善し、時短できるかをパワポ1枚にまとめる」と いう課題発表も。
「道具が散らかりがち」といった「あるある」な状況を、ちょっとしたアイデアで解決する方法など、いくつかピックアップして紹介され、こうしたアイデアを共有することも時短に繋がることが示されました。
学生たちが作成したパワポ。見せ方にも工夫があり、なかなかの 力作です。
「授業の最終回では毎回、『今、分からなくても就職して業務の効率化や業務改善が必要になったとき、そういえばそんなことを勉強したなと、思い出してくれたら十 分』という話をしています。授業の内容を全部覚えていなくてもいいから、そういう学問があったという記憶が残っていれば、いくらでも自分で調べることができま す。そのために爪痕だけ残せるようにしたい」と、知識を詰め込むのではなく、遊び(ゆとり)も大切にしているという石川先生。
数年前に教員の人気ランキングで2位になったことも頷ける、学生想いの授業でした。
この日の授業ではフレームバーの組み立てに要する最適な時間を算出するため、ストップウォッチ法を用いて2人1組で実験。
ストップウォッチを使わなくても、作業に必要な時間を見積もることができるPTS法や標準時間を求めるMOST法についても学びました。
アイスブレイク的に時々出題される顔写真から科学者の名前を答える「この人、誰?」という問題。
石川先生が昔、「科学の勉強をしているのに学生は科学者の顔を知らない」といわれたことがきっかけで、時折出題するようになったそう。